化学物質の自律的な管理に対する制度改革の検討が令和元年から15回のあり方検討会を経て、令和3年7月14日「職場における化学物質等の管理のあり方に関する検討会 報告書」が公表されました。産業活動の現場で化学物質を製造、取り扱う事業場の皆さん、あるいは化学物質の安全指導を行うコンサルタント、産業医、作業環境測定士、衛生管理者、作業主任者等の皆さん、化学物質の管理指導については悩み多かったことでしょう。リスクアセスメントの義務化による管理物質の増加、有機則から特化則へ適用替えとなった特別有機溶剤など、管理する企業にとっても、いくつもの作業主任者資格を取ったり、作業環境測定、健康診断をどこまでやるかなど、化学物質の管理に悩まされて来られたことでしょう。
本報告書の主眼が「自律的管理」のキーワードを軸としてまとめられていますが、自律的管理可能な高度人材を有する企業と、そこまで至らない中小企業と間では、化学物質の取扱いの違いなど、自律的管理により発生する、多くの課題もあろうかと思います。それらの課題は、大手企業と中小企業とではメリット、デメリットが逆になるかも知れませんし、また労使間での健康確保にも大きな課題も生じるかも知れません。

この度改正案に関するパブコメが発出されましたので、化学物質に係る仕事に携わっている皆さん、それぞれの立場からご意見を提出してはいかがでしょうか。

「e-Gov パブリックコメント」
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495210438&Mode=0

改正省令概要

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